少し考え事していたら、電話が鳴った。



電話は出ないで玄関から外に出た。


「雄一」


「柚」


雄一は、少し息を切らしていた。


「会いたかったの。」


私は、雄一に抱きついた。


安心したかった。


自分の居場所を確かめたかった。


「ゆ、柚?」


雄一は、スゴい動揺してるし。


当たり前か。


「急にごめんね。」


「かなり、嬉しいからいいし。」



私は、今日のことは言わなかった。


言ったってどうしようもないから。


それに、三緑さんがなにをするかわからなかったから。


けど.....


この時に言わなかったことをちょっと後悔する事になるなんて、思わなかった。





fifth story
yuzuki side end.