「あ、ほら一星君。今日も来て
る。」





「お母さんの腕いつもひいて、
帰ってるわね。」






「病室見た?」






「あれでしょ?風景写真が、壁
一面に貼られてるの。」






例えば、私がもっと早く知って
いたら?






きっと、何にもできない。






認めたくはないけど、私たちは
大人がいるから生きていける。






1人じゃ何にも、できない。







だから、どうか見捨てないで。






生きたいと願っても、大人がいな
かったら生きていけないから。