本当にそう思っていた。



死んでも大丈夫・・・。



プルル・・・



『はい?』



『和瀬川さんですか?○○病院の者ですが、先ほどお父様が息を引き取られました。奥様が、最期を看取られたのですが、その後放心状態でして・・・。』



はあ、はあ・・・



バンッ!



病室を狭くしていた機械が一つもなく、父さんの体にも管一つ着いていなくて代わりに顔には白い布がかけられていた。



その横には、泣くこともせずただ椅子に座っている母さんがいた。



僕もただ立っていたー。



母さん・・・、もしあの時、故意に手の力を弱めたのなら、そんなの親の愛だなんて思わない・・・。



もう一回笑って、昔みたいな生活がしたかったよ。



例え、ダイニングテーブルの椅子が一つ空いても、笑い声が一つ減っていても。



もう一回、やり直したかったー。



だから、僕は母さんを許さないー。



でも、今ここで生きていることには感謝する・・・。



ここに相川がいなくても。