「そうだなぁ
 少しこの周辺も
 聞いてみる事にするよ」

私はそう言って外に出た。
宇宙ネコは扉を閉める為、入り口まで見送った。

『あのね』

宇宙ネコは思い出した様に言った。

『前はこの辺りは
 もっと明るかったの』

「うん?
 へぇそうなんだ」

『あっちのお空がね
 もわぁ~って
 明るかったの』

宇宙ネコは明るかった方角を指さした。

指を指した方角は、あの廃工場だった。

「なるほど、
 教えてくれてありがとう」

宇宙ネコは嬉しそうな顔をして、
暗い夜道を行く私を見送ってくれた。