ボクはココロを愛している、ココロだってそれは同じだ。
今はその事実を信じて歩いてゆこう。

「それにしても
 君達って本当に仲が良くて羨ましいなぁ」

「え?そ、そうかな?」

「最初はココロちゃんと君って
 変な組み合わせだと思ってたけど
 今は凄くいい組み合わせだと思うよ」

『そう思う?
 やっぱり~?』

ココロはいつもの様に、口に両手を当てて喜んで長い耳をくりんと回した。
それを見て、ボクとネルビーは笑った。

確かに、宇宙ネコと人間の組み合わせっておかしいんだろうけど。

「にしても…
 ココロちゃんが探してたものって、意外だったなぁ
 僕も別の星の何かだとばかり思っていたよ」

『ふむふむ?
 どう意外だったの?』

ボク達は博士の帰りを待ちながら、ネルビーが用意してくれた紅茶を飲みくつろいでいた。

「だってね~
 話の流れからすると
 普通この星のものとは思わないもん
 君もビックリしてた位だしさ」

「うん、ボクもそう思ってたよ
 それまで別の星で待ってた訳だしね
 でも、いつ分かったんだい?」

そう、ボクも本当に意外だった。

『うーん…とね』

「ココロから依頼を受けた時かな?
 それともその後?」

『あのね・・
 わたしが捜し物をしてたのを思い出したのって
 とっても最近なの』

ココロは少し困った様な顔をして、申し訳なさそうな声で言った。

「あ、ごめん、そうだよね
 記憶がなかったんだからしょうがないよ」

『でもね
 覚えてなかったけど
 分かってたみたいなの
 よく階段で弾いてたの見てたから』

「階段で?
 なんだいそれ?」

階段で弾いてた?

ボクって階段なんかで弾いた事あったっけ?