私は宇宙ネコのいた街に向かった。

宇宙ネコは、
まだあの工場が、正常に運営されていた時にやって来ている。

宇宙ネコの影響は、おそらくあの土地が関係しているんだろうけど、
従業員になぜ、そこにいろと言われた理由がわかっていない。

廃工場の辺りは全く人気がない。

町の人達は近づかない様にしているらしいし、
他に何がある訳でもないから、
宇宙ネコか、工場にでも用事もなければここに来る理由はない。

町からここへは左が山を削って道を作った為崖、
右がそのまま谷になっていて道は一つしかない。

行き止まりが工場の門になっていて、
工場の塀は高く左右にのびて工場を一周している。

工場の塀は、工場の朽ち始めた建物と相まって不気味に見える、
いくら好奇心の強い子供達でもここへは来ないらしい。

工場を回り込むと、
その先に宇宙ネコの小屋が見えた。

誰もいなくなって、辺りは以前より増してひっそりとしていた。

私は入り口のはめ込み式の戸をあけてみた。