博士は<接点の門>の事を話してくれた。


──<接点の門>とは

 あの星との接点を閉じる為に取り付けられた、カガミの様に反射する素材で作られた門。
 その接点は光のみが相互に通過出来る。

 その門の先は、この星と重なって存在していたあの星で、
 既に非常に不安定で何が起こるか予測出来ない状況。

 あの星は、内部の位置情報が不確定になっていた為、容易に接点の位置が変更可能になっていたらしい。
 これは以前に博士が言っていた通り。

 博士は、あの星との接点の位置を変える事を、<チャンネルを変える>と言う言葉を使って説明した。
 位置を変える方法は、余りにも専門的なのか省かれたが、
 とにかくその<チャンネルを変える>事で、門の向こう側を別の位置にする事が出来るのだそうだ。

──蛍の様な光とは

 あの光は、残留思念が光の様な状態になっていたもの。

 ココロが作り出したあの蛍も、工場から出ていた光と同じ状態になったエネルギーだと言う。
 元は残留思念や他の何かだったのが、形を変えて蛍の様に見えるらしい。
 その蛍の様な光を、ネルビーが実験で使っていたあの板を使って集め、結晶化したものがあの光る石だ。

──門の先は

 そこを境に相互に別の星、ココロはかつてその先にいた。

 その星は生物の影は見られず、文明は一部は消滅していたものの、大部分そのままの状態で存在していた。
 生物で存在していたのは、ただ一人ココロのみだった。

 そのココロはこちらから送った、光の呼びかけに応じて門をくぐってこちら側へ来たらしい。
 光ではないココロがなぜ通過出来たのかは不明だが、恐らくそれもココロの能力と思われる。


難しくてよくは解らないけど、あの工場の事はこれで大部分だそうだ