「そういえば、
 大きな光って言ってましたね
 あの工場にそういうものがあったんですか?」

「いやぁ、蛍みたいに小さい光はたくさんあったと思うがね
 ココロが言った様な大きな光は記憶にはないんだよ」

「それが何なのかは
 ココロちゃんが落ち着くのを待ってからでも遅くはないですね」

ココロはゆっくりと顔を上げ、ボクの顔を見て微笑んだ。

「良かったの
 あなたが側にいてくれて
 もう大丈夫だから、泣かないで」

「良かった…」

本当にココロが無事でいてくれて良かった。
ココロが気を失っていた時間はそれ程長くはないけど、
このままずっと目を覚まさなかったらと、心配でならなかった。

「ふ~
 どうやらココロは無事の様だね」

そして博士は冷や汗をぬぐった、彼もすごく心配だったのだろう。

「ココロちゃんが無事でホントによかったよ
 でも、大きな光って一体何を見たんだい?」

『んと、
 蛍みたいな光がいっぱい飛んでて
 それが出てくる方に行ってみたら
 大きな光があったの』

「光が出てくる方か…
 それはあの門の事かもしれんな」

門と言った博士には、何か心当たりがあるらしい

「門と言うと…
 あの星との接点の事ですか?」

「そう、ココロはきっと
 その<接点の門>を超えて行ってしまったのかもしれないな~」

「<接点の門>…?
 詳しく話してもらえませんか?」