「今やってもらったのは、宇宙船の操縦の練習でね。
 僕は航路の計算や機械の操作をしないといけなくてさ、
 きみにはメインで宇宙船の操縦をしてもらう事になるはずだからね」

「あ、そうか
 ボクだけ役立たずでどうしようって思ってたとこだったよ」

ボクはちょっとホッとした

「宇宙船<希望の魚>号はもっと簡単に操作出来るので安心してね
 原理を体で理解してもらえればもう簡単だから
 ただ…」

「ただ?」

「今ここで出来るのは引力がある状態での実験だけでね、
 空に上がっていくと徐々に引力が消えちゃうから
 段々とゆっくりとした操作でバランスを取る必要があってね
 そうなると今みたいな感覚が必要になると思う」