一体、アタシが何をしたというのか…。
ただの僻みに近いのではないか。
客の耳になんか入ったらたまんない。
それを察知したのか、付け回しの人間は、アタシのヘルプには、入ったばかりの当たり障りのない子を付けた。
仕事が終わり、これも気にしたのだろう。
送りは店長ではなく、ユッキーだった。
車の中は、本当にあり得ない程、異様な空気だった。
それだけ店長は、人気があるということ。
「大変だな、今…」
2人だけになり、ユッキーがボソッと言う。
「大変っつーか…ダルい。」
「辞めさせちゃえよ、あんな奴。裏切る人間はね、いつだって裏切るから。」
ユッキーがそんなことを言うなんて…
相当頭にキテいたんだと思う。
「あの子の居場所は、ココじゃないんだよ。」
確かに、そうかもしれないね。

