記憶を持つ者



「ちゃんと起きたか?」


夜明けから2時間程たった、ユイがいたワールドでいう、朝の7時頃。
目覚めがあまりよろしくないユイの様子を見に来た白牙が、扉を開けて見たものは。


「だからー起きてるってばー!」


「…それは、起きているとは言いません!体を縦にして下さい!」


ユイを起こそうとするヤイバが、困り果てる姿だった。


「…やっぱりな。」


「ぁ、白牙様。ユイ様がなかなか…」