「…どうしたい?」


そう白牙に聞かれ、考え込んでいた頭を上げる。

魔王も、私の言葉を待っていた。眼光は柔らかく、返事を急がなくて良い、と言ってくれているような気がした。


私の返事次第で、今後の人生が大きく変わる。


それが分かっているからこそ、言う必要があるんだ。


決心した私は、深呼吸をすると、二人をしっかりと見る。


「私は…自分の事もよく分かってないけど、護られるだけなんて、嫌です。
折角ワールド移動できるんだし、自分の事も含めて、もっと知りたい事がいっぱいあるの…!
だから…」


「やはり、そうか。」


魔王の答えが意外で、
続けて何を言おうとしていたのか忘れてしまった。