蒸し暑い夏が終わり


虫の鳴く声に癒される秋の夕暮れ…


我チームの本部がある、集合住宅にはいつもの光景があった


買い物帰りのおばさん達の姿…


何処からともなく漂う夕食の香り…


キャーキャーと遊ぶ子供達の声…


子供達は時間の許す限り遊び尽くす


当然、時計など持っているはずもなく、ただひたすら遊び続ける


そんな中、集合住宅の窓から、各チームのサブリーダーから、それぞれのチームの掟に従い子供達へ帰還命令が下る


そして、一人…二人…三人と遊ぶ子供達の人数が減っていき、最終的に全員本部へ帰還していく…


それが日常だった


しかし…


この日は我がチームの本部の電気は消えたままで真っ暗…


当然、我サブリーダーからの帰還命令が下る事もなく、やむを得ず自主帰還する事となる