「ホントに変えてくれる?」
あたしは、あいつの腕の中で呟いた。
「え、それって…」
「ホントに変えてくれるのかって聞いてるんだけど」
「もちろんんです!!」
「じゃあ、よろしくね」
その答えは雰囲気に流されただけかもしれない。
だけど、もう恋をしない…なんて、過去から逃げるためだけの口実…
それに気づいたあたしは、変わりたいって思えた。
顔をあげると、凄く嬉しそうな駿がいて…
「高校生みたい…」
って言ったら、「俺ちゃんと大学出てますよ!!」
だって。
これが、あたしが駿と付き合い始めたきっかけ。
この時がちょうど、駿が入社して半年ぐらいだったから、いまじゃ1年ちちょっと、付き合ってることになる…
駿と付き合ってから、あたしはよく笑うようになった。
飲み会にも何度か参加したし…
まわりからも、「柔らかくなっったね」って言われるようになった。
休みが重なれば、駿と旅行に行ったりもした。
でもあと3ヶ月…

