【駿介Side】
俺は今日も誰よりも早く、会社に入る。
そして俺が見た物…
それは、机のうえにパソコンだけがおかれた、愛しい人のデスクだった。
俺はその光景に呆然とした。
1週間前に、その愛しい人に別れを告げられた俺。
どうしても忘れられなくて、ずっと働く後ろ姿を眺めていた。
呆然とする俺のあとから、続々と人が入って来る。
そして、みんなその机をみて立ち止まるんだ。
次第にまわりから声が聞こえ始めた。
「東さんは…?」
「なんで荷物が無いの?」
しばらくすると、部長が入って来た。
だけど部長はその机を見ても、立ち止まらず、自分のデスクへ向かう。
それを見た俺以外の人は、自分のデスクに荷物を置きに行った。
だけど、俺は動くことができなかったんだ。

