「何で私が龍と暮さないといけないのよ」

すると龍が…

「あとで説明するから」

そう言って龍は携帯をかけて、自分の運転手を呼んだ…

「車が来たから必要な物だけ持って行くぞ」

香が荷造りをしていたら龍はそれを担いで車に積んでいた。香は母親に挨拶らしきものをしていた…

「何か急でわからないけど…行ってくるわ」

「香?龍君の言う事を聞くのよ」

「…わかった」

香は何で母親は自分を龍に預けるのかが気になっていた。普通なら男と暮らすなんて許すはずがないのに…考えていた香に龍は…

「もう行くぞ」

そう言って龍は香の母親に頭を下げて車に乗り込んだ。香は何だか急に寂しくなったので涙が零れた…それを見た龍は香の手をギュッと握っていた。龍は母親に…

「香の事は俺が何とかするんで」

「頼みますね」

二人の会話を聞いていた香は…

「ねぇ~何の事?」

すると龍は…

「何でもねーよ」

ただそう言うだけだった…そして母との別れの時…

「香、大丈夫よ、治るからね~」

「?????」

「俺が居るから大丈夫です。それじゃ~」

そう言って車は走りだしたので、香は龍に聞いた…

「さっきからお母さんの言ってる事が、わからないのよ~」

「だから、俺の家に着いたら話すから」

龍は自分のマンションに着くまで一言も話さなかった。暫くして車がマンションの駐車場に着いた時に、ようやく龍は香に話しかけてきた…

「香?これから何があっても家に帰るって言うなよ!」

「どう言う事?」

「それだけ約束しろよな」

そう言って龍は香の手を握りエレベーターに乗った。最上階に着いたので歩き出した龍は突然止まった。そこには…

「やっと帰ってきたな」