香は暫く悩んでいたが、どんなに悩んでも結果は同じだから…

「証拠がある限りルイの彼女になるしかないよね…、でも…ルイを好きになる自信がない…」

香はとんでもない事を考えていた…

「あっ!そうだ証拠が無くなればいいんだよ(笑)」

沈んでいた気持ちが一気に上がった香は、学園に行くのが楽しみになっていた…

「う~ん…あの副会長が厄介だなぁ…さぁ~て寝ようっと」

香は明日に備えて寝た。そして朝になり母が香を起こしにきた…

コンコン母がドアを叩いたが返事がなく「ガチャ」とドアを開けたら、香は起きていて何やら書き物をしていた…


「香?」

「あれ?どうしたのお母さん?」

「ねぇ~最近ママからお母さんって呼んでるけど何で?」

「気持ちを切り替えてるんだけど…ダメ?」

「ダメじゃないけど…ママの方が好きなんだよね~優しい言い方に聞こえるし…」

「もう~わかったよママ」

「だから香ちゃん好きよ」

「で、ママ用事は何?」

「起こしにきただけ」

香は気合入れてたから母の態度で一気に気が抜けてしまった…

「もう、はぁ~」

溜息をついた香に母は言った…

「やっといつもの香の顔に戻ったわね」

「どう言う事?」

「さっきの顔は怖かったわよ~何かを企んでる顔だった」

「そう?」

「うん」

香の心の声 【そんなに顔に出てたのかなぁ…危ないバレる所だった(汗)】

「ママありがとうね」

「いいのよ」

母は香の部屋を出て階段を降りて行った…

母の心の声 【香はすぐ顔に出るんだから…企んでるって誰が見ても分かるよアレじゃ…でも、成功するといいわね】

その頃、香は考えていた…

「仕方ないから暫くは彼女として演技しよう」

香は決心して学園に向かった…