私の笑いがおさまったころ(約10分ほどその場で笑い続けた)

隼人の手がふいに私の手に触れてそのまま握った。

そしてそのまま真顔で私の目をみつめている。


なっ…なに…?

隼人がまっすぐこっちをみているからか 体が石のように動かない。

やだ…どうしよう。


「…やっぱやーめたっ」
パッと隼人が手を離した。

「ひぇ?」

隼人の行動がよくわからずまぬけな声がでた。


「あ。でも今だけ…手つないで帰ろーよ」

そう言ってまた私の手を握る。

そしてそのまま歩き出した。


…?

何がしたかったのかな。

ていうか手!!!!

手手手手手!!!!

なんで握ってんのー!?

でも なんか落ち着くなぁ。

はわ〜…男の人と手つなぐの初めて…。

私の手よりも大きい温かい手。

なんかお父さんの手みたい!

だから落ち着くのかな?

隼人って優しい人なんだなぁ…。

人の心を落ち着かす温かさを持つ人。


私は小さく「ふふっ」と笑った。


なぜか私の教室に入ってきたり いきなり手を握ってきたり

よくわかんない行動する人だけどね!



しばらく歩くと駅についた。

偶然にも隼人と私は同じ方面で一緒に電車に乗り込んだ。

他愛もない話しをしていて10分ほどたつと私の家のいちばんの最寄り駅についた。

「私 ここで降りるけど…隼人は?」

「あ 俺もここ」

へぇー。

最寄り駅も同じだったんだ。


私たちは改札を出て歩き出した。

私の家は駅から歩いて5分のところにある。

普通の流れで同じ方向に隼人も歩いてきたからそのまま気にせず歩いた。


隼人…結構近くに住んでたんだ。

そんなことを考えていると家の前についた。