表に戻ると、すぐ私の常連のお客が来た。
この人は月1.2くらいで私の顔を見に来てくれる。
多分30歳くらい?
歳とかそんな気にしないし、見ても分かんないケド。
「よかったー。クリスマスに愛ちゃんに逢いたかったんだよ。
って、もう日付とっくに変わっちゃってるか」
なんていいながら手のひらサイズの箱を渡された。
中身は、多分アレ。
私が、欲しいとさりげなくお客さんに話してあるもの。
<好きなブランドの新作ブレスレット>
「こないだ欲しいって言ってたでしょ?」
「ホント?!貰っていいの?」
私は喜んで、その常連に軽くハグをした。
帰り際、その男がもう一つの包みを渡してきた。
「あとさ、愛ちゃんに似合うかなって思って。
好みじゃないかもだけど、よかったら貰ってくれる?」
