‐最愛‐

「用意できた」

「下来い!」

そう言って電話が切れた。





急いで下を降り玄関を開けると
自転車に乗った翔太がいた。


「翔太学校わっ?」

驚いて大声を出す。


「サボったぁあ♪」

そう言ってニコッと笑った。

「はよ後ろ乗れ!」



私は黙って翔太の後ろに乗る。



「も~。翔太のあほ~。」


そう言って翔太の背中を
ポカポカと叩いた。


「痛い痛い痛いっ!」



「なぁ~…どこ行くん?」



学校から真逆の
方向に行っていた。



「内緒~♪」



「ぶ~~」













10分くらい経った頃

「はい。ついた。」