‐最愛‐

「ほら引いた!」

男は笑いながら言う。



「まぢで言ってるん?」



「うん。まぢ!!!」

ニコッと笑い答える。



『ホストかぁぁ~…。

確かに言われてみれば
雰囲気ホストやな…』


そんな事を思いつつ
私は話を変え


「名前なにっ!?」

と聞いた。



「龍也やで。お前わ?」


「愛里っ!」


「ふ~ん。似合わんな!!」

そう言ってケラケラと笑う。


私はイラッとし蹴りを入れ

「ばーか」

と言って走った。


「……ったあー。
オラ!待てや!!!」


2人は追いかけ合いをして
まんまと龍也さんに捕まえられた。



「つっかまえたー♪」


そう言って私をお姫様抱っこして
ぐるぐると回しはじめた。



「ちょっ!ギブギブギブ!!!」

龍也さんの手を叩いた。


その瞬間私を降ろし

「仕返し~♪」

ニッコリと笑った。