「実はさ………、ここの依頼を受ける時に少し変わったことを聞いたのよね」
ギィ~~~…と、いかにも古そうな音をたてながら、扉がゆっくりと開いていく。
その奥へと進みながら、慈がそんなことを言い始めた。
「なんだよ、変わったことって」
「うん………。真里にはすでに話したんだけど、私たち以外にも、こういった化け物退治を引き受けている人がいるって」
え………?
綺羅は歩いていた足を止める。
だけど、前を歩いていた、三人はそんな綺羅の姿には気づかなかった。
「それって、綺羅や真里ちゃんみたいな人が他にもいるってことなのか?」
ビクビクと周囲に気を配りながら、柏葉は慈に聞いた。
「そうみたい。それも相当な力を持っているみたいよ」
「へぇ~~~…」