「俺にも協力しろって、ことか……?」





 真之はニッと笑う。


 それを綺羅は肯定と受け取った。


 自然と溜息が漏れた。


 だけど、それも仕方がないことかもしれない。


 真之が言っていた、妖魔の売買。


 普通なら考えられないようなことが行われている。


 その事実に、綺羅はなんとなく不穏な空気が自分の周りにも流れ始めた気がした。


 そして、真之たちとの関わりで、全く手がかりのなかった深青の影が見え始めてきた。


 そして、初の出現。





 何かが少しずつ動き始めたような気が、綺羅はしていた。