「僕、絶対にこの力を誰かに見せたりしないよ。

そんなことしない!」


「うん。おじさんと約束だ」


「うん!」





 力強く答えた綺羅。


 そんな綺羅に道隆は最後に一つだけ言葉を残した。





「だけどね、綺羅くん。

どうしても、この力が必要だと自分が思った時は、

構わずに使いなさい」


「どうしても?」


「そうだよ。

今の君にはわからないかもしれないけど、

いつか、そういう日がくる。

その大切な見極めが、きっと、君にはできるはずだ」





 そう言って、道隆は優しく綺羅に微笑んだ。