「お前たちがここに来た時点で、
すでに隠しようもないと思ってた。
だけどな………、
簡単にはお前たちには捕まらない!」
諦めを含んだ表情の中、キッと綺羅たちを見据える内藤の瞳に力がこもった。
「ふああぁあああああ!」
突如、大声を上げたかと思うと、内藤はフッと気味の悪い笑みを浮かべる。
その笑みは、まるで勝ち誇ったかのような、すべてを諦めているような複雑な笑みだった。
「ダメ!!! 明彦!」
突然、内藤の周りに紋章が浮かび上がり光だした。
その時、ずっと準備室に隠れていた詠美が飛び出してきた。
「やめて、明彦! もう、いい!」
必死に訴えかける詠美。
だけど、そんな詠美の言葉に内藤は優しく微笑んだ。
「いいんだ。
僕は………、
君だけが生きる希望だったんだから………」
その言葉は、まるで最後の言葉のようにも取れた。
これは、一体………。
目の前で繰り広げられる不思議な光景に綺羅は呆気に取られる。
紋章が浮かび上がったかと思うと、その光はまるで内藤を誰にも近づけさせないように膜を作り出した。
「やめて、明彦………。
お願いだから………」
涙を流しながら、必死に言い募る詠美。
だけど、内藤はゆるく首を横に振った。


