先ほどの戦闘があった二階から上へと上がった最上階の四階。
この階を調べれば全ての部屋は調べたことになる。
だからこそ、もし、ここに閉じ込められているとしたら、この階のどこかの部屋にいるということになる。
綺羅たちは気を引き締めながら、一部屋ずつ用心深く調べていく。
「何もないな………。海堂たちは何か感じるか? この階で」
「いや。あの時のような感覚は感じない」
「そうか………」
答えながらも、綺羅は残りの一部屋を見つめる。
あそこにいなければ、旧校舎の中に、光浦はいないことになる。
でも、そうなると光浦は一体どこに?
それに、真犯人とされている山口詠美や内藤明彦の姿もない。
もしかしたら、奴らは何事もなく家にいるのか?
いろいろな考えが綺羅の頭の中をぐるぐると回る。
だけど、その考えは纏まることがなかった。
「後は、あの部屋だけか………」
真之のその一言に全員の視線は、残りの一部屋である第二音楽室に注がれていた。
一歩ずつ音楽室へと近づいて行く綺羅たち。
その間には誰も何も話すこともなかった。
ただ、お互いに緊張感が漂っていることだけはわかった。
「開けるぞ」
戸に手をかけると、真之は前を向いたまま、全員に聞いてくる。
声も出さずに全員が頷いた。
それを感じたのか、真之はゆっくりとドアを開けていった。


