「あたしたち、麻生くんが言っていた
『みお』という名の人物を調べようとしたの。
だけど、そこにはそんな名前の人物は載っていなかった」
「それは、お前たちのデータの中に
深青の資料がなかったからじゃないのか?」
「ううん。
麻生くんたちは信じられないかもしれないけど、
結構しっかりした資料なの。
何の力の片鱗もない
光浦吉備のデータさえ載っているほどに」
それには、綺羅だけではなく、傍にいた四人ともが驚きに目を見開いた。
「だけど、あれほどの式を操るほどの力を持つ、
その人物の名前がない。
そんなこと有り得ない。
もしかしたら………」
「礼香!」
その先の言葉を遮るように真之が声を張り上げた。
だけど、礼香の言葉は止まらなかった。
「誰かが意図的に資料を改ざんしたんじゃないかって」
改ざん………?
誰が、なんの目的で?
急に消えた如月家の消息。
突然の深青の父親の死。
全ての不可思議なことがこのことによって意味を持ってくる。


