「ねえ、綺羅くん。
深青ちゃんのこと、
正直に海堂くんたちに話したほうがいいんじゃない?」
「でも………。
真里も知ってるだろ?
深青たちはまるで消えるようにあの場所を去ったんだ。
それには何かしらの事情があるのかもしれない。
それなのに、俺たちが話すことで
深青たちを危険な目に遭わせるようなことになったら」
「そうだね。そうかもしれない。
でも、さっきのあの声はきっと深青ちゃんだよ。
綺羅くんも、わかってるんでしょ?」
綺羅は肯定も否定もできなかった。
「こんなにみんなの前で、初まで出てきちゃったんだもん。
存在を隠すことなんてできないよ。
それどころか、隠すことで躍起になって
深青ちゃんを探し出そうとするかもしれない。
そっちのほうが危険かも」
「それは………」
そうかもしれない。
だけど、綺羅には真里の言葉に頷くことができなかった。


