「もう手遅れだ! 霊と一体になってしまった以上、もうどうすることもできない!」
どうすることもできない………?
それは…、助けることはできないってことなのか?
放心する綺羅の背にふと柔らかい手が添えられた。
「麻生くん。仕方ないのよ。こうなってしまっては………。あたしたちには助けることはできない。………ごめんね…」
なぜ………?
和田は自分から望んで霊と一体化したわけではないはず。
誰かの手によって、こんなことに。
それなのに、助けられないなんて。
いじめを行っていた和田は決して許されるべきではないと俺も思う。
だけど、こんなことは間違ってる。
ギュッと綺羅は唇を噛んだ。
この力があるのに、俺には何もできない。
助けることも出来ずに、ただ、彼女が目の前で霊と一緒に退治されるのを何もせずに見ているだけ。
何かしたい、何かをしなければ!
そう思うのに、どうすればいいのかがわからない。
何かをしたい。
だけど、何をすればいいのかがわからない。
そのもどかしさに綺羅はなんとか懸命に自分にできることを模索する。
記憶を辿れ。
微かな記憶の片隅にだけど、これと同じ状態の霊があったはずだ。
あの時は俺はただ見ているだけだったけど、その霊を退治したのは………?


