「ハッ!」
突然のことに呆気に取られていた綺羅だが、真里はすばやく動くと、慈と雅俊を守るために結界を張った。
すでに真之たちは臨戦態勢に入っており、手にはそれぞれの武器が持たれている。
遅ればせながらも、綺羅は目を閉じ神経を集中させると手の平から剣を取り出した。
暫くの間の沈黙。
何かが来るという警戒。
それに誘われるように、暫くの後にドシンという音と共に何かしらの大きな物体が近づいてい来るのを感じる。
綺羅は何度か感じたことのある感覚に背筋がぞくりとする。
この感覚は………、まさか!
そう思った瞬間には、飛ばされた第一物理室のドアから何かしらの黒い靄が出てくる。
それと同時に深い黒で覆われた物体が大きな巨体を揺らしながら部屋から出てきた。
「あ、あれは………!」
物体を目にした礼香は綺羅のほうを見た。
「やっぱりな………」
誰に言うわけでもなく、綺羅は予想していた通りの事態に自虐的に笑みを浮かべた。
「ここまでしつこいとなると、どうしても決着をつけておくしかないみたいだな」
そう言いながら、綺羅は剣を構える。


