そう思い、綺羅がグッと力を入れた時。
微かに付加の効力が弱まった。
「え?」
それは全員同じだったようで、眉を顰める。
これも、何かの罠だったりするのだろうか?
そんな疑問は、直ちに払拭される。
ピィ~…!
付加を受けていたことで、自分の肩に止まっていた初のことを忘れていた綺羅。
だけど、高くに飛び上がっていた初は旋回しながら、光を発していた。
また、初が?
驚きながらも、深青のことを思い出すと、これぐらいは簡単なものなのかもしれないと思い直させられる。
「え? なに? 一体、何があったわけ?」
急に苦しそうな表情から戻った四人に慈は不思議そうな顔で見てくる。
そんな中、真之と礼香は二人して旋回する初を見つめていた。
「なんとか、動けるようにはなったが、最初からこれほどの策を講じてくるような奴だ。この先に何があるかわかったものではないな」
初から視線を戻した真之の言葉に綺羅は頷く。
「ああ。だけど、今更危険だからと戻ることなんてできない。そうだろ?」
そうだ。
こんなところで引き返すぐらいの気持ちなら、誰もここまで来ない。
それは全員がわかっていることだった。


