「やっぱり、すげぇな。その式は。まるで、自分の意思を持っているみたいじゃないか」
感心したように言う真之。
だけど、綺羅はそれについては何も答えなかった。
「それにしても、結界か………。ここまでやられると、さすがに怪しいのが丸わかりだな」
「ああ……」
頷きながら、綺羅は先へと進む。
だけど、一歩踏み出してから綺羅は足を止め、振り返った。
「相楽、雅俊。ここからは結界が張ってある。つまり、この先には何かがいるということになる。お前たちはこのまま、ここに残るか?」
それは、この先何の力もない二人には危険だということだった。
「綺羅。それは、俺たちがいると足手まといになるということか?」
雅俊の問いに綺羅は一瞬考えた後、神妙な面持ちで頷いた。
「だけど、危険性があるのに、どうしても行きたいと言うお前たちを止めることはできない。雅俊、特にお前にはな………」
なぜ、ここまで雅俊が危険を承知で来たのか。
その意味を綺羅はよくわかっている。
そして、その気持ちを綺羅がわかってくれていることを雅俊もわかっていた。


