ピィ~!ピィ~!ピィ~!
鳴きながら、ぐるぐると同じ場所を回り続ける初。
その姿からは何かを警告しているように見えた。
「初?」
怪訝な表情を浮かべ、初に近づく綺羅。
だけど、綺羅は初が飛び回るその向こうに微かな空気の乱れがあることに気づく。
「こ、これは………」
張っているのがわかるほどの結界なら、真里が気づく。
だけど、綺羅はおろか、真里でさえもこの建物に結界が張られているなどとは、感じなかった。
スッと目を凝らし、神経を高める綺羅。
すると、今まで見えていなかった結界が見えてきた。
あのまま、初が何も教えてくれなかったら、全く気づかずに敵のテリトリーの中に入ってしまっていた。
気づいて入るのと、知らずに入るのとは全く違う。
綺羅はフッと笑みを浮かべると初に微笑んだ。
「ありがとな、初」
答えるようにピィと一鳴きしてから、初は綺羅の肩へと戻る。


