綺羅と雅俊は一緒に歩きながら、目的の家へとたどり着く。
「あれ? お前の家とは少し離れてるんだな? 幼なじみと言っていたから、てっきり俺はすぐ前とか隣とかそう思ってた」
「まあな。同じ町内だけど、家がすぐ近くというわけではないんだ」
「それなら、自分から会いに行かない限りはお前が光浦と会う確率も少ないわけだ」
「ああ。小学生の頃は毎日のように遊んでたけど、ここ最近は学校で会うと挨拶をするぐらいだったから」
「その時はいじめを受けているような様子はなかったんだよな?」
雅俊は二度頷いた。
「そんな素振り、全くなかったよ。でも、よく考えれば、綺羅が言うように自分から聞かれてもいないのに、いじめを受けてるんだって話す奴もいないよな? それって、かなり屈辱的だし………」
綺羅は雅俊の言葉を聞きながら、吉備の家をじっと見た。


