「………話してくれると思うか?」
頼りなさげに聞いてくる雅俊に、綺羅は嘘でもいいから気休めになるような言葉を言いはしなかった。
「さあな。それは、お前のがんばりしだいだろ?」
「あいかわらず、お前は正直な男だよ」
呆れたように綺羅に言いながら、雅俊はゆっくりと立ち上がった。
綺羅の家の最寄り駅からもう一つ先へ進んだ駅から少し歩いた先に雅俊の家と吉備の家はあった。
綺羅の家のある最寄り駅はどちらかというと住宅街が密集した駅で閑静な中だが、一つ街へと近づくこの駅には大きな駅ビルが建ち、まだ開発途中であちこちにも高いビルが建ちかけている。
だが、そんな多くのビルが建ち並ぶ通りを抜ければ、住宅街が広がっていた。
しかし、開発途中であることと駅ビルやショッピング街があるこの町にはそれなりの車が走っていた。


