どちらかというと、こういうことには真里と同じ意見だと思っていた雅俊の辛らつな意見。
綺羅はその驚きから雅俊の顔を凝視する。
「なんだよ、綺羅。その顔は………」
「いや…、お前の口からそういう言葉聞くのってめずらしいと思ってさ」
「どういう意味だよ」
「お前はどちらかというと、そういうのは見て見ぬふりするタイプだと思ってた」
雅俊はキュッと眉を顰める。
「あのね、俺だって、その場に居合わせたら助けるかどうかはわからないけど、そういうことをする奴には腹が立つよ」
「ふ~ん………」
「ふ~んってなんだ? お前、俺のこと一体どういう奴だと思ってたんだよ」
風に流されるような奴………。
心の中で答えるだけで、綺羅は口には出さなかった。
「ちょっと、二人ともやめなさいよ。まったく、全然話が前に進まないじゃない」
こちらもめずらしく、慈は腰に手を当て綺羅と雅俊を止めに入る。
「さっさと進めるわよ。まだまだ報告はあるんだから」
パンパンと手を叩かれ、綺羅と雅俊はなぜか慈に諭される事実に納得がいかなかった。
だが、おとなしく慈の言うとおりに慈の話に耳を傾けた。


