「ほら、そこに座って、これでも飲んで、少し落ちつけ。」


佐久間さんは、私をフカフカの椅子に誘導してくれて…、目の前に何かを差し出してくれた。


「…これは?」

「自家製ハーブティーだ。結構美味いから、飲んでみろよ。」



「…飲むって…?」





「…チビ、こいつ重症だぞ。」

「クゥン…。」



佐久間さんが、私の前に差し出したものと同じものを用意し、私に教えるように、それを手で持ち、口につけて中の液体を…流し入れる…。



うそ……!!


口から……!?



口をパクパクさせている私に、佐久間さんは、少し微笑んだ…ように見えた。


「大丈夫だから、やってみろ。」

私の不安と驚きをよそに、佐久間さんは、涼しい顔で私を見ている。…口に流し込みながら。



「…よし。」

意を決した私は、目をつぶり、少しそれを口に流し込んでみた。




「…………!!」

生まれて初めて…口から栄養分を補給した…。



でも…。


「お前、もうのんだのか?」

「はい!もっと…もっと欲しいです。」


その頃の私には、「美味しい」という言葉がわからなかった。でも…、もっと飲みたい…、そんな感情に支配されていた。


「気に入ったみたいだな。ほら。」

佐久間さんが、器用な手つきで、また入れてくれた。

「美味しい?」


美味しい?…うん、美味しい。

コクッと頷くと、佐久間さんは、また…クスッと笑った。