……

村外れの大きな樹の下

ここは今でも、わたしがたまに来る場所だ。




座り込んで

樹の幹に背を預けて

握る手のない隣りに、



…手を伸ばす。





「…ここで眠ったら…また君に会えるかな…。」



出来もしないことを、呟く。




“約束”を守るため、


“大切なもの”を守るため、




これからも、



…わたしは“ここ”で生きていく。





誰かを傷付けて

誰かを愛して


誰かを想って

誰かを守って





…夢の国の“アリス”になってしまったきみを、



永遠に忘れないまま…―。





End...