黒猫がトコトコと

僕の足元へやってくる

そして、



「オイラをだっこぉ、してぇ。」

「ど、どうして?」



今までのことで

黒猫に不信感を持っている僕は、

素直に黒猫を抱けない。


すると黒猫は、

はぁやぁくぅー、“アリス”に会えなくなるよぉ

と、本当か嘘か、僕が一番恐れていることを口にした。




「っ、わかったよ。」



僕は、黒猫を抱き上げた

すると



「“不思議の国のチシャ猫の気まぐれにおいて、不思議の国の魔法を、この森で行使することを宣言する”。」



黒猫が呟き、

黒猫の黒い左耳に、光がちらついた。