あたしはお昼ご飯を愛と食べ終わってからトイレにいきたくなって、一人で行った。
お昼休み真っ只中だから廊下は誰もいないし、教室の笑い声や話し声でいっぱいだった。
トイレを済ませて、教室に戻ろうと思ったがなぜか無性にセンセの顔が見たくなって足がひとりでに数学科準備室に向かっていた。
もう少しでセンセが見れるってところで誰かに腕を掴まれた。
「桜井…」
この声は…!
嫌な予感的中。
声の持ち主は宮嶋だった。
声が…でない…。
足がガタガタ震える。
目には涙がたまる。
「どうしてさっき逃げたんだよ…」
あたしはその言葉にぶち切れた
悲しみより怒りが強かった。
「どうしてって…そんなのいきなりあんなことされたら誰だって逃げたくなるわよ!!」
あたしは目一杯おっきな声を出した。
