大人な君へ

千佳サイド――――――



私は千佳―
この春大学に入学した



「千佳ぁ?早くしないと
遅刻よー?」



お母さんの声が響く



入学式に出会ったあの人の
ことが忘れられない



きょとんとした顔が
とても印象的だった



「はぁい!!」



バタバタ準備をする



今日から授業なんて
ついてないなぁ―



そんなことを思いながら
大学へ向かう



途中……あゆみと合流



「今日から授業なんて最悪よね」



あゆみはいつものように
最初は愚痴から



「だよね〜
朝はきついしね」



私もそれに便乗する



「あっそだ☆
今日サークルみてまわろッ」



あゆみは思い出したか
のようにいう



「うん☆了解」