大人な君へ

「……ただいま」



家についた俺は
すぐさま自分の
部屋へ行き



ベッドに潜り込んだ



もう………冬か



いつしかこんなにも
月日が経っていたことに
今更ながら気づいた気がする



頭の中は千佳でいっぱいだった



御守りをぎっしりと
にぎりしめ
眠りについた



次の日―――――



だいぶきつさも取れたので
俺は学校にいくことにした



家にいたくないのと
千佳の顔を1日も
みない日があるなんて
俺の中では許せなかった



「いってきます」



朝ごはんはたべない
親父にあいたくないし



母さんはいつも
玄関先に弁当箱と
おにぎり個を
おいてくれる―



母さんは俺の気持ちを
察するのがうまい…



弁当とおにぎりを
カバンに入れて
静かに家をでる



「……………さみ」



今日はいちだんと冷える



そういえば昨日姉貴と
はなせなかったな…



たつやのとこだし
またはなせるか



そんなことを思いながら
学校へといそぐ