大人な君へ

「「由岐って女薬やってるらしい」」



「「風俗で体売ってはたらいている」」



全部由岐に対する
噂だった



当然俺の耳に
はいらないわけがない



「なんなんだよ
ありもしねぇことばっか」



俺はもちろんないと
信じていた………
心の底から………



しばらく日にちが経ち
由岐と毎日会えない日が
続いた…



由岐は一人暮らしを
していたので
俺は毎日由岐の帰りを
まった



しかし由岐はかえってこない



連絡もとることができない



あのときのことが脳裏に
はしった…………



ブーブー



携帯のバイブがなる
電話だった



「もしもし…」



「「もしもし…ゆうすけ?」」



ぐずり気味の声の主は由岐だった



「由岐!?おまえ今どこに…
どうしたんだ?」



ガサゴソと物音がする



「「たすけて………」」



由岐の泣き声が響く



「由岐………!!!
今どこいるんだ?」



電話をしながら家を
出る準備をした