大人な君へ

男は俺らを横目に
さっていった………



｢由岐のことは忘れろ
別におまえの女じゃないんだ｣



たつやは俺をたたせると
背中を押しながら
自分の寮へと俺を
つれていった



たしかにそうだった…
ただ俺がひかれてただけ



それから俺はなにごとも
なかったように眠りについた



あれから5ヶ月の月日が
ながれた―――――――



由岐からは相変わらず
連絡がない……



当たり前かとおもいつつ
毎回のごとく裏庭にいた



｢………………あ｣



どこからか小さな
女の声がした



｢うそ…………｣



女は驚いているようだった
俺は気になり顔をあげた



｢!?!?｣



そこに立っていたのは
由岐だった
俺は思わず立ち上がり
由岐のほうへ近づいた



｢おまえ………由岐だよな??｣



由岐はすっかり変わっていた
髪は茶色になり
化粧もばっちり
そしてなにより驚いたのが
ガリガリに痩せていたこと



｢うん…信じらんない｣