大人な君へ

「「……………プツン」」



電話は切れた
でも俺は必死に
ゆきの家へと
むかった



遠くでたつやが俺を
呼ぶ声がしたが
なにもかも忘れ
必死にはしった



―――――



由岐の家についたとき
そこはもう由岐の家では
なかった…………



みたことのない男が
家からでてきたのだ



すぐさまその男の
胸ぐらをつかみ



「おまえ!!由岐になにした!!」



人とは思えない形相で
問いかけた



「な………なんだよ
由岐って誰だよ」



男は慌て俺の手を
はずそうとした



俺は怒りが収まらず
なぐりかかろうとした



「やめろ!!ゆうすけ!!」



たつやがなぐりかかろうと
した俺にしがみつき止めた



「離せよ!!!!」



たつやをはらいどけようとした
その時たつやになぐられた



「いいかげんにしろ!!!」



俺ははっと我にかえり
地面に膝をついた



「すいませんでした……」



俺のかわりにたつやが男に
あやまっていた