琴湖は、私の手元に目線を落として答えた。
「何が…って、本ですわ。
啓さま、読まれるのお早い方ですのに、まだあまり読みすすめられていないようですから」
「忙しくてな。
なかなか読書に時間を割くことが出来ないのだ」
「…そうですか。
ああ、それから、ご婚約者の方。
たいそうお奇麗な方でしたわね。
昨日は急でご迷惑ではありませんでしたか?」
「いや、大丈夫だ。
そういえば、貸す約束をしていたな。
なんなら先に貸そう」
私は本をとじ、琴湖の前に差し出した。
それを琴湖はすぐに手で制した。
「いえ、啓さまのあとで結構ですわ」
言い切ると同時にくるりと向きを変え琴湖は立ち去った。
「何が…って、本ですわ。
啓さま、読まれるのお早い方ですのに、まだあまり読みすすめられていないようですから」
「忙しくてな。
なかなか読書に時間を割くことが出来ないのだ」
「…そうですか。
ああ、それから、ご婚約者の方。
たいそうお奇麗な方でしたわね。
昨日は急でご迷惑ではありませんでしたか?」
「いや、大丈夫だ。
そういえば、貸す約束をしていたな。
なんなら先に貸そう」
私は本をとじ、琴湖の前に差し出した。
それを琴湖はすぐに手で制した。
「いえ、啓さまのあとで結構ですわ」
言い切ると同時にくるりと向きを変え琴湖は立ち去った。

