ーー沙織… 紛れも無く…その怒鳴りこんで来た女は…あの頃から俊介と付き合っていた…沙織だった。 「亜耶」 「………」 アタシが返事できずに茫然としていると…沙織はバッグの中から果物ナイフを取り出していた。 顔の表情は…悪魔にとりつかれたようで…ナイフを手に持ったままアタシの方に近づいて来る。 ーーなんで…こんなことになるわけよ ーー冗談じゃないわよ……