ケータイ小説家




…あ。私って 結構愛されてる?


なんてことを思っちゃったから私まで顔が火照ってきた。



やばい。恥ずかしい。照れる。

誤魔化すように私も視線をケータイに向けた。



「………」

「………」


なんとなくの沈黙。







「……あのさ」

私が口を開く 。


「な、なんだよ…っ」


彼が吃りながら返事する。


ケータイに視線を向けたまま、私は言葉を続ける…。




「…私があんたに告った時の言葉、 覚えてたりする…?」



あ。私のバカ。
なに聞いてんだろ。

恥ずかしい…。



彼の方も、驚いたように私を見た。

…それでも、何事もないように一言。



「"好き"」


その言葉が、目の前の画面の文字と重なる。




「ん。正解」


あぁ、駄目だ。
口元がニヤける…。


それを必至に抑えて私はもう一度口を開いた。