笑顔のアイドル☆

「お前がなんか美里ちゃんの気に障ることしたんだろー?」


いつもの大和の冗談だというのは、口振りを聞けばわかっていた。

けれど…。


今日はどうしても冗談を返せる余裕はない。
むしろ、冗談だとわかっているのにイライラする…。



「…!なんなのよ!あたしが悪いってゆぅの?何も知らないくせに勝手に決めないでよ!」


あたしは半泣きだった。



いつもと違うあたしの様子に、大和は目を見開いた。



あたしは居づらくなり、その場から逃げ出した。



「ちょ…捺綺…っ!」



後ろから、大和の声が聞こえたが、そのまま走った。



このままじゃいけない。


『お前のやりたいようにやれ。』



陽翔先輩の声が耳に残るー。


「…よし。」



あたしは決心した。