笑顔のアイドル☆

すごく低い声。

美里の声とは思わないくらい…。




「…捺綺にはわからないよ…!まともに恋愛したこともないくせに…!勝手なコトいわないでよ!」


美里の言葉に、あたしは絶句してしまった。



「…捺綺に何て言われても、連司先輩との関係をやめるつもりはないよ。抱かれてるときは私だけを見てくれてるし…。私はそれで満足なの。邪魔しないで!」



冷たい美里の視線。

そのまま美里はあたしの横を通り、歩いていった。





「美里…」



あたしの微かな声は、美里に届くことなく、風の音で消されたのだった。